(David Smith: アイギーク株式会社社長/ヘッドギーク サンフランシスコ育ちの開発者。Open Vision, EMCなどを経て 米国Apple本社でOS開発に携わる。その後インターネットのベンチャー企業設立に関わり、2000年より日本でアイギークを起業し、東京に在住。Apple時代に2つの技術特許を取得。)
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<2011.6.29>
OS X 10.7, 『Lion』が7月にいよいよリリースされます。多くの新機能がついていますが、その中で私が魅力的に感じているものを説明していきましょう。
Facetime – MacからiPhoneやiPadユーザーに対して、ビデオ通話が楽しめる機能に注目しています。これは10.6でもApp Storeから購入できました。Lionでユーザーが広がるでしょう。
バージョン – ソフトウエア開発者として、私はバージョンコントロールを使って、ソフトウエア製品の変更や修正の管理をしています。前のバージョンに戻ったり、異なるバージョンを比較するなどして活用しています。この手法を、一般向け文書に適用するのは、とても画期的だと思います。ユーティリティ製品を開発している我々としては、このバージョン機能を強化していく可能性を探りたいと考えています。.
日本語で読み上げ – Mac OS Xに新しい音声ヘルプが登場します。彼女の名前はKyokoさん。あなたのために、Kyokoさんがテキストを日本語で読み上げます。今まで、音声サービスは英語だけに限られていましたが、Lionでいよいよ日本語音声サービスが登場します。私のように日本語で苦労している外国人には、漢字の読み方を学べるチャンスだと思っています。.
フルスクリーン – Lionでは、アプリケーションをフルスクリーン表示できます。これまでにもフルスクリーンアプリケーションはありましたが、他のアプリケーションやデスクトップに移るのに手間がかかりました。Lionではスワイプで簡単に他のアプリケーションやデスクトップに移ることができます。
ウィンドウズからの移行 – Lionによって、ウィンドウズからMacへの移行が格段にスムーズになります。Lionは、書類、連絡先、カレンダー情報などをウィンドウズPCからMacに直接読み込みます。
マルチタッチジェスチャーでスクロールバーがなくなります!- Lion はMacをiPhoneやiPadにより近づけて、ジェスチャーへの反応がダイレクトになりました。トラックパッド上で数本の指を動かせばいいのです。Lionでは、スクロールバーが、ウィンドウ上に常に表示されなくなります。Apple Magic Trackpadを使うと、使わないスクロールバーは表示されなくなります。またデフォルトでのスクロール方向もかわりました。Snow Leopardでは、指で下方のスワイプしたスクロールバーを下へ動かしましたが、Lionでは、iPhoneの操作のように指で直接画面を上方にスワイプします。スクロールできます。
ジェスチャー機能をLionにつけたことは特に興味深いです。わたしのように、一日中マウスを操作している者には、トラックパッド上での指操作に切り替えたら、指が腱鞘炎になるかもしれません。
Lionのリリースで一番気になっていることが、OSアプリケーションの入手は、ダウンロード配布に限定している点です。ブート可能なDVDやUSBをインストールや修復用に作成するオプションは用意されていないようです。そうなると、もしユーザーがディスクを交換する必要がある際、最初にOSX 10.6をインストールし、そのあとに10.7をダウンロードしてからインストールしなくてはならないでしょう。ユーティリティ製品を提供しているアイギークとしては、自社製品のBoot Disk Builder技術を強化して、Lion対応のブート可能なリカバリーディスクを作成するキットを準備したいと考えています。
(Mac People誌 8月号へ寄稿文書より)